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独身リーマン&猫一匹




飼い主思いのあっぱれな死に様 :: 2022/04/26(Tue)

ペット保険を解約した。


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亡くなってから2週間後に連絡したが、亡くなった日以後の契約金は日割で戻してくれるそうだ。『ペッツベスト少額短期保険株式会社』、良心的な会社だね。



保険には入っていたがお守りのようなもので、カムイを病院に連れて行くつもりはなかった。特に15歳を超えたあたりからは尚更のこと。

もともと自分自身が薬を一切飲まない人間なので、カムイにも不自然なものを入れたり、身体を切ったりしたくないという思いがあったから。

通院や投薬によって病気の症状を楽にしたり、命を長らえさせることはできるのかもしれない。愛する我が子のために手を尽くすのは当然のこと。ただ、そうまでしても、病院通いで苦しい思いをさせてしまった末に逆に短命に終わらせてしまったというケースもあるようだ。



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自分はカムイの終生において『ストレスを与えないこと』を第一のモットーとしてきたので、環境の変化に弱いカムイを車に乗せて別の場所に連れていくということは避けたかったし、死を迎えるなら我が家でと思っていた。古き良き時代のお爺ちゃんお婆ちゃんの亡くなり方だ。その代わりに普段から、食・水・生活環境には細心の注意を払ってはいた。

ただ、そうはいっても、病院通いをさせている飼い主さんを批判しているわけではない。若い時分に病にかかり、やむを得ずそうせざるを得ない猫たちもたくさんいるだろう。それに自分だって、カムイが何日も苦しむような状況に陥ればどうしていたか。病院に行くしかなかっただろう。そして、場合によっては長らく闘病という可能性もあったろう。


そんな飼い主の想いを知ってか知らずか、カムイは亡くなる前日の朝は普段通りの様子で椅子に腰かけ、私も普段通りの「いってきます」を投げかけ、それはいつもの一時的なお別れのつもりだった。いつものように普段通りの夜の再開が待っていると思っていた。


ところが…

自分が晩に帰宅したら様子がおかしくなっていた。

そして翌朝にはあっけなく逝ってしまった。病院に行くなどという暇もなければ考えにも至らない早さだった。

当初は「あまりにも急な…」という悲しさがあったが、今になってみると、カムイの潔いまでの生き様は何ともあっぱれだったようにも思う。

頑固な飼い主をあれこれ逡巡させることもなく、幾日も心配させて心労を抱えさせることもなく、飼い主と共に過ごせる休日に逝った。


死に別れるのは悲しくて辛い。

だけども、それは誰にでも訪れる試練だとしたら、その中では恵まれた別れだったのかも…と今になって思う。

本当に賢く飼い主思いのカムイであった。



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カムイはアイヌ語で「神」を意味する。名は体を表す、まさにそれだったな。

改めてありがとう、カムイ。





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カムイ君、とっても男前で可愛いです。MARUOさん、カムイ君。改めて、ブログ本当にありがとうございます。
  1. 2022/04/26(Tue) 22:38:00 |
  2. URL |
  3. 独身もうすぐ60のおっさんです。 #-
  4. [ 編集 ]

そうっ、この透き通るブルーアイがカムイを神秘とまで思わせた。仔猫の青い目じゃない終生そうだった宝石の目。
カムイちんはどこまでもmaruoさんの心(意志)を解っていたように思うのです。
「急死には意味が有る。」
そんな風に、数年前の自分の父の死をいつも思い返している自分なのですが、やっぱり、それはあり得るように思うんですね。そしてどうしてと思う悲しみを超えて思うのは、その中での自分のことを考えてくれて逝ったということでした。

思えば、お膝の上でとろけていたカムイちん、どこまでも以心伝心で乗っかていたのだと想えます。
まだまだ観続けたかったカムイ(尊称略)。
まだまだ見たりなかったカムイ。
でも、束の間の幸福感をいつも戴けて幸せでした。

バーマンという猫種、それも淡いライラックという存在を知って夢見のうように幸せだった。神秘猫のカムイ傳、時間がゆるされる時だけ待ってます。
ゴールデンウィークはゆったり悲しみがぶり返しても、同時に、ゆったりと癒える時間となりますように。。。
  1. 2022/04/27(Wed) 00:01:53 |
  2. URL |
  3. カムイへの追憶のオマージュ #-
  4. [ 編集 ]

カムイ君の最後はmaruoさんとの暮らしの中で以心伝心そのものだったのでしょうね。
ペットに対する考え方に心から賛同します。
  1. 2022/04/27(Wed) 13:57:20 |
  2. URL |
  3. 福 #-
  4. [ 編集 ]

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