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独身リーマン&猫一匹




幸せなお別れ :: 2022/04/24(Sun)

自分は人生が辛い時、もっと辛い境遇にいる人を思って自分を慰める癖がある。

上を見ないで下を見てどうすんの?という気もするが、悲劇のヒロインぶってる自分を戒めるにはいい方法だ。

カムイが逝って2週間。確かにふとした時に寂しさに押しつぶされそうになることもあるが、カムイと過ごせた17年間を振り返ると、これほど幸せだったこともないとも思うのだ。



カムイが逝ってすぐのこと、とある美術館を訪れた。


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『原爆の図』という凄惨な様子をリアルにあらわした屏風絵を見ることができる。


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原爆後の戦火で逃げ惑う人々の様子


あまりにも凄惨で目を背けたくなるほどだが、こうした現実が過去にはあったのだ。

いまも世界では戦争が起きていて、なぜ争いがなくならないのだろうと不思議に思うが、幸い日本の現状は平和。まずこれに感謝しなければ。

戦火のさなかで母の胸の中で綺麗な姿のまま息絶えた赤子の様子を記した絵もあった。こんな生き別れ方は辛すぎる。




こちらは、現在実家で父親が世話しているピータという文鳥。


IMG_0457.jpg



実家を訪れてこの文鳥と触れ合うと、かつて飼っていた「クロ」という文鳥を思い出す。

我が家では歴代でも何匹かの文鳥を迎えているが、このクロほど人懐こかった文鳥は後にも先にもいない。

クロとなら、肩に乗せたまま、そのまま外に出たとしても逃げずに付き従うと思えるほどに従順だった。



そんな家族に溺愛されていたクロに、とある朝、悲劇が起きた。

いつも通り、クロのお世話のために籠の前にいってみると、中にいたのはクロではなく、腹を膨らませて籠から出られなくなってしまったアオダイショウ…

この時の地獄絵図は、あれから20年以上が経った今もトラウマとなって脳裏にこびりついている。

カムイの最期は、「ありがとう」を伝えられたが、クロには「ごめんなさい」の言葉しか送ることができなかった。




IMG_0488.jpg


これらの辛い過去と比べたとて、カムイとの別れの寂しさが軽減されるものでもないが、それでもカムイとの過去を振り返れば、「幸せだったなぁ、ありがたかったなぁ」と温かい気持ちになれるのだ。

桜が終わってハナミズキの咲く頃になれば、毎年カムイのことを思い出すだろうが、年月と共にそうした楽しかった思い、そんな人生を過ごさせてくれた感謝の念が強くなるだろう。



感謝と言えば…


IMG_0493.jpg


ブログが縁でお付き合いのあった方からお花のアレンジメントをいただいた。

紫を主体にした花々でアレンジされていて、箱を開けた瞬間にカムイの高貴なイメージにピッタリだと思った。


お付き合いがあったといっても、会ったことはない。

ブログを始めた頃に、大勢の方がブログを訪問してくれて、感謝の気持ちでカムイの生写真プレゼント的な企画をおこなったが、その時だけのご縁(もちろんその後もコメントのやり取りなんかはあったが、ブログの更新自体が少なくなっていたので、そうした方々とのご縁も薄いものになっていた)。


その企画自体10年以上前の話だし、いくらブログでカムイのことを好いてくれていたとはいえ、わざわざお花を送ってくれるなんて本当にありがたい。

うちの住所の確認やら発送にだってそれだけ労力は掛かるだろうし、ふと何か送ってあげたいなと思っても、自分だったら思うだけで済ませてしまいそう。よその子(しかも会ったり触れたりしたこともない子)のために、それを実行できるのは本当にすごいと思ってしまった。


花と共に飾った写真は、当時自分がプレゼントしたうちの1枚。その当時の写真が何枚か引き出しの中に残っていたんだよね。

ブルーを背景にぬくぬくとした感じで眠るカムイが、このアレンジメントともよく似合ってる。

お骨だけだと寂しく映ったけど、これを隣に置いたことで何だかほんわかとした気持ちになれた。

カムイもきっと喜んでいるね。改めまして、ありがとうございました。





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  1. 2022/04/24(Sun) 10:55:16 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

カムイくん、安らかに

はじめまして。

埼玉県に住む、たまと申します。

カムイくんが、私の愛猫ミューに顔が似ていたので、よく拝見していました。
ミューは、去年の11月に天国へ旅立ってしまい、最初の1ヶ月位は、悲しくて、つらく、涙を流す毎日でした。
愛猫との別れには、時間薬が必要と、つくづく思います。

カムイくんとの想い出を綴った小説のようで、ブログの更新を楽しみにしています。
  1. 2022/04/24(Sun) 14:35:38 |
  2. URL |
  3. たま #w8e2iL8Q
  4. [ 編集 ]

マルオさん、早く元気にならなくていいですよ。そんなの無理ですよ。
私は今でも涙が出て出ますよ。
最後にありがとうって、言えるなんてとても幸せなことですね。

私は後悔しかないです。
手術させなければよかった、家に連れて帰ればよかったという思いでいっぱいです…。

 でも旦那さんには一言も言ってない。なんか…言っちゃいけないことってあるじゃないですか。
言ったらお互いを責めてしまいそうで…>_<

 今、名古屋なんですがこれ書きながら泣いてます 。

 
  1. 2022/04/24(Sun) 20:14:45 |
  2. URL |
  3. かめきち #-
  4. [ 編集 ]

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  1. 2022/04/24(Sun) 20:33:53 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

カムイ、とっても愛してもらって幸せでしたね。
うちの子は17年くらいで、看とるなんて辛くて出来ないと思っていたら、外出している間に逝ってしまいました。
体を半分に削られた想いで、親が亡くなった時よりずっと苦しくて辛かったです。同僚に心配されるほどでした。
毎日ノートにその子への手紙を書いていたら、悲しんでいると心配して先へ行かれないねと思って、1ヶ月後に拾われ猫をもらってきました。縁なんですね、これも。
泣きながら子猫と遊び、心のリハビリもしてもらいました。逝った子が教育してくれていたのか、とても賢くていい子になりました。※ただし、私がトイレ、お風呂に行く時もワンワン泣くのが玉にキズです。
まだまだカムイのこと、書いてくださいね。
  1. 2022/04/25(Mon) 08:45:53 |
  2. URL |
  3. 足袋 #-
  4. [ 編集 ]

かなり初期からブログを拝見しており、途中自身の環境の変化や愛猫とのお別れで何年か見ることから離れていました。

コロナ禍で自宅にいるときにふと思い出し、まだ細々ではあるけれども続けてくれていることがわかったとき、カムイ君が健在だった事を知ったとき、とても嬉しく、変わらずに存在していたことがありがたかったです。

そして今回訪れると、カムイ君が旅立ったとのこと。

様子を拝見する限り、本当に老衰のようなので、幸せに寿命を全うされたんですね。愛情いっぱいだった証ですね。
  1. 2022/04/25(Mon) 15:55:11 |
  2. URL |
  3. MIIY #-
  4. [ 編集 ]

アオダイショウ…鳥肌が(>人<;)
でもその籠をどうしたのか気になる笑
最期にありがとうってなかなか言えない事が多いと思う
どこまで治療するのか、飼い主のエゴで延命したんじゃないか…
でもあの時もっと治療してたらまだ生きててくれたかも…
きっとどう最期を迎えても、後悔してそうな自分がいると思うなぁ
ありがとうって言わせるなんてカムイ君はやっぱりイケにゃんだねー

ちなみに私はその写真↑持ってません
足湯の器具?のプレゼント企画の時にもらった写真だもーん
でもレイさんもセットだったからいいもーん


  1. 2022/04/25(Mon) 21:32:07 |
  2. URL |
  3. せんこ #-
  4. [ 編集 ]

>>たまさん

ミューさんも昨年旅立ってしまったのですね。
生き物と暮らしていれば、いや人間として生を受けた時から別れは宿命ですね。
でも、やっぱり一緒に暮らしていた子がいなくなるのは寂しいですね。
ブログを読んでミューさんを懐かしく思い出してもらえたら幸いです。


>>かめきちさん

後悔していること、内に秘めて他人(旦那さん)に言えない気持ちは分かります。
僕も実はカムイに対して後悔していることは一つだけあるんです。
でも、それをしていたら…、していなかったら…というのは結局分からないことなので…
かめきちさんもソメちゃんのために最善は尽くしたので後悔はしないでください。
おっしゃる通り、最後の晩を共に過ごせたことはありがたいことだったと思います。


>>足袋さん

人間が亡くなるよりもペットの方が苦しく悲しいというケースは多いようです。
一切の忖度なく無償の愛で通じていますからね。
一か月後に迎えた子、その猫の生まれ変わりかもしれませんね。それかご縁を取り持ってくれたか。
YouTubeで愛猫が亡くなった後、数カ月以内に近くで生まれ変わって飼い主の前に現れるというのをやっていました。カムイが逝った後、しばらくその手のYouTube見ていたので…
新たな子猫に癒されてください。


>>MILYさん

ふと思い出してくれたこと嬉しく思います。その時はカムイが健在で嬉しかったとのこと。そういう気持ちわかります。僕も久々に見て、あ、まだこの子元気だったんだ!と嬉しくなったりするので。

次にご訪問いただいた時には悲しいお知らせになってしまいましたが、おっしゃる通り17歳まで大病もせず、いわゆるピンピンコロリだったのかなと思ってます。コメントありがとうございます。


>>せんこさん

籠はマンションの管理組合に電話して持って行ってもらいました(笑)
治療や延命、僕は初めからするつもりはなかったです。そのためにも普段からいろいろ気を配っていたので。
そもそもそんなことをする必要もなくアッという間に逝ってしまって、急ではあったけど、最後まで飼い主の意思を汲んだ生き様を選んでくれて本当に偉かった、ありがとうって感じです。

写真はいろんな組み合わせだったから、そのセットにはあの写真は入っていなかったんですね。
足湯の器具のプレゼント企画か、懐かしい!お名前失念してしまったけど、確か福島で被災された方に送ったんですよ。ブログのコメントだけでもこんなご縁があって、しかもこうしてまだ繋がっている方がいるってのは本当にありがたい限りですm(__)m


  1. 2022/04/25(Mon) 23:35:58 |
  2. URL |
  3. maruo #-
  4. [ 編集 ]

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